5-1. 査読に関する学びをどこでどのように得てきたか

大学時代もしくはセミナーや研修で学んだ

編集委員

  • 外部の先生が開催されている査読を超えるための論文の書き方などの研修会には自主的に参加している。別の自分の専門領域の学会でより良い査読の書き方の研修を組んだり受けたりしたことが役に立っている。(ID7 )

査読委員

  • 大学の授業やオンラインで海外の査読コメントの書き方の講習をいくつか受けた。海外の講習は基本的なルールに関するものだった。(ID2)
  • 編集委員・査読者になる上でトレーニングを受けたことはないが、査読者向けのセミナーに何度か参加した。(ID3)
  • 学生の時は、量的研究ではガイドラインに沿ってクリティークすることを最初に行っていた。CONSORT、STROBEなどを見ながら確認するということを自分なりにやりつつ、大学院のゼミで先生方が着目する点を繰り返し聞いて体得した。(ID5)
  • 査読のトレーニングを受けたことはないものの、学生時代から抄読会に参加してどういう視点に着目するのか学んできた。(ID5)
  • 大学院にいた時に査読をして指導者からフィードバックをもらう機会があり、査読に方針や書き方の確認ができた。力を付ける貴重な機会だった。(ID5)

関連書籍を読んだ

査読委員

  • 勉強の必要性を感じたので査読のコツが書かれた査読者向けの本を何冊か購入した。(ID3)
  • 黒田裕子さんの看護研究のテキストが学生には割と理解しやすいので、そこに載っているクリティークのものを基準に示したりしている。(ID5)

原稿執筆要綱から学んだ

査読委員

  • 査読をするときにはその雑誌の原稿執筆要綱を見ることが多い。(ID3)

自身の体験、実地経験から学んだ

編集委員長

  • 編集委員長としてトレーニングは受けたことはないが、他の雑誌で査読委員や編集長を数年務めていたことで今の役職に就いた時には雑誌の雰囲気はわかっていた。(ID10)
  • 査読をする立場になるには、自分で論文を投稿した経験と査読をした経験はあった方が良い。(ID10)

編集委員

  • 査読の視点は編集委員、論文の指導の経験の中で蓄積されてきた。とにかく論文を毎回読んで判断する。(ID7 )

査読委員

  • 査読を受けたり査読をしたりするうちに、全体的なことに言及してから細部を述べるといいことが分かってきた。(ID3)
  • 編集委員になって色々な人の査読を見る機会が一番勉強になったと思う。(ID3)
  • 自分が受けた査読の中で、やっぱり一番助かったのは、「こういうふうに書いてはどうですか」「この論文も引用したらどうですか」と言われた時だった。(ID2)

上司に相談した

編集委員長

  • 委員長として案件の対応に困った時は、前任者に連絡をとって処理の仕方など相談に乗って貰う。(ID4)
  • 編集委員長としてのトレーニングは受けたことがない。前任者からテクニカルなこと、仕事の項目などを聞いた。雑誌の立ち上げから編集委員会にいらした先生が前任者だったので、前の委員長がしていたことなどは教えてもらった。(ID9)

査読委員

  • 査読を初めて行う時はどこまで厳しく述べるべきなのか分からず上司に相談した。(ID5)

5-2. その中で参考にしている事柄は何か

表現・説明方法(丁寧、具体的、励まし、メジャー/マイナーに分けて書く)

編集委員

  • 「査読のコメントはメジャーとマイナーに分けて」「ジェントルに」「こう書いては駄目」等、示唆を得ているので、研修に参加して学ぶ積み重ねは大切だと思う。(ID7 )

査読委員

  • 「次も書こう」と思ってもらえるように著者を励ますコメントを書くこと、お互いに研究者として相手に敬意を持つことが大切。(ID3)
  • 全体的なことに言及してから細部を述べる。(ID3)
  • 上司にから「教育的に書いたほうがいい」「紙面で伝わるので記述の仕方には注意したほうがいい」とアドバイスを受けた。査読が厳しいと臨床現場の人は論文を取り下げてしまうことが多いので労をねぎらいつつ建設的な意見を書くようにしている。(ID5)